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2020-04

墨東病院「院内感染」発表はなぜ遅れたのか

 ついに東京都立墨東病院に患者や看護師など23人の院内感染が出てしまいました。墨東病院は東京にある3つの感染症指定病院の一角を占め、感染症対策においては日本を代表する医療機関だといえます。新型コロナウイルス感染者につても、武漢からのチャーター便帰国者やクルーズ船の乗客乗員を受け入れてきた重要施設。5階の病棟は完全な隔離病棟として機能していたはずです。今回は一般病棟の患者や看護関係者に感染が見つかったといいますから、いかにコロナが蔓延しているか、という証左でもあるのでしょうが、問題はそこではありません。
 発表のタイミングです。初めに2名の感染がわかったのが、4月9日。東京都はそこから5日後の14にになって4人の感染、42人の濃厚接触を公表しました。なぜ5日も発表しなかったのでしょうか。
 折しも7日に政府の緊急事態宣言が発出され、8、9日は東京都と政府が揉めていた時期。そこで都立の感染指定病院で院内感染となれば……、という話ではないでしょうか。小池さんはもとより政府が9日の感染を知らないはずはないでしょうから、何らかの駆け引きや思惑が働いた結果、発表が遅れたと考えるのが自然でしょう。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。2021年「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」刊行予定

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