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2019-11

展望が開けない「ヤフー」「LINE」の統合

 ヤフーとLINEが統合すれば、ユーザーが1億人を超え、楽天を抜いて国内IT企業トップの売上げになる、とぶち上げています。ヤフーは検索サイト、LINEはSNSで国内シャアのトップを走り続けていますので、両社がいっしょになれば巨大プラットフォームのIT企業が誕生するかのように見られがちです。また、それはGAFAやBATに対抗するための統合だともいわれます。
 が、よくよく両社の内容を見ると、なかなか厳しいのではないでしょうか。ヤフーは米国の真似をしながら、日本でインターネットのパイオニアとして業界をリードしてきた強みがあり、LINEは無料通信を売りにして人気を得てきましたが、いまやその物珍しさも色あせてきた感があります。
 どちらも独自のニュースサイトや商品・技術開発をしているわけではなく、GAFAやBATと比較しても変わり映えしません。となれば、この先、ユーザーの奪い合いになったとき彼ら巨大IT企業に対抗できるでしょうか。
 アマゾンや楽天のようなEコーマースと違い、売上げの主力はユーザー頼みの広告事業。、ソフトバンクの孫正義社長にとって、赤字転落で下がった株価を戻したい、実は今回の統合はその程度でしかないかもしれません。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。2021年「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」刊行予定

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