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2018-05

森加計「新文書」の焦点は官邸の改ざん関与

 萩生田自民党幹事長代理が言っていたように、安倍政権は「同じ質問や答弁の繰り返しで新しい事実はない」という国会戦略で、国民を飽きさせようとしているように思えます。
 が、とんでもない。むしろ新事実はどんどん出てきているのではないでしょうか。その一つが、共産党が持ち出した森友問題における昨年9月7日の国交省航空局長と財務省理財局長の「すり合わせ文書」。あるコメンテーターは文書に会計検査院が出てくるので、「会計検査院の独立性が問われる可能性もある」とおかしな発言をしていましたが、これは会計検査院対策のための謀議という話だから、そうではないでしょう。
 ポイントは、そこではありません。二人の局長がこの時点で財務省の決裁文書のことを話し合っていた事実。「出せるものなら出したほうがいいが、政権との兼ね合いも考えなければ」という趣旨の太田理財局長の発言は、直後の総選挙への影響を危惧したものでしょう。そこで、さらに決算文書を公表するかどうか、それを寺岡官房長官秘書官に伝える、とも書かれているようです。これは、つまり菅官房長官とこの件をすり合わせようとしたという話。
 焦点は、彼らが謀議していた文書が改ざん前のものか、それともあとのものか。すでに改ざん後の文書はこの年の6月に国会議員に提出していたので、9月のこの時点で官邸と太田理財局長が決裁文書の扱いを検討していたとなると、改ざん前の文書についての話ではないでしょうか。つまり官邸、太田理財局長ともに改ざんを知っていて隠してきた可能性が濃厚になるのではないでしょうか。
 今年3月に朝日の報道が出るまで決裁文書の改ざんを知らなかったと嘯いていた官邸の新たな嘘が明るみに出るかも――という重大案件。昨日の集中審議を踏まえ、今日のテレビを見ていたら、争点のピントがずれていたので思わず書きました。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。2021年「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」刊行予定

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