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2018-05

官邸官僚②「今井秘書官」

 本日発売の文藝春秋に「官邸官僚」②今井尚哉政務秘書官を寄稿しました。本人インタビューも併せてどうぞ。

 あるものをない、と虚言で取り繕い、あとから弥縫策がばれて泡を喰う。森友・加計問題の国会答弁を例に引くまでもなく、この一年あまりの政権運営は、悲しい状態が続いている。先の財務事務次官のセクハラ問題の政府対応なども、まさにその典型といえた。
「(被害者が)弁護士さんに名乗り出て、名前を伏せておっしゃることが、そんなに苦痛なのか」
 という官房長の国会答弁などは、耳をふさぎたくなったほどだ。
 財務省の事務方トップによるセクハラ騒動は、その実、個人のスキャンダルに過ぎない。週刊新潮の記事が出た段階で潔く辞任表明すれば、ここまで政府のダメージはなかったはずだ。音声データが出てくるのは誰でも予想できた事態であり、問題を大きくしたのは、紛れもなくその対応の拙さだ。
なぜ日本一の頭脳集団である財務省が、ここまで落ちたのか。疑問を持つのは私だけではないだろう。
 この間の四月十六日、産経新聞が朝刊で「福田事務次官更迭へ」と題し、次官の退任をほのめかしたことがあった。永田町では、記事を誘導したのが、首相の政務秘書官である今井尚哉(五九)だといわれる。記事は世論の反応を見るための観測気球だったのかもしれないが、政府対応はその後もますます迷走した。
「あるものをない」と無理やり否定する国会戦略は、安倍晋三政権に共通した失策でもある。(以下略)
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。2021年「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」刊行予定

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