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2015-08

香川俊介前財務省次官の死に思う

 さる8月9日、財務省の香川俊介前次官が亡くなりました。その5日前に病室でお会いしてから4日後のことでした。
 香川さんは官房長時代に食道癌にかかり、そこから復活してこの7月7日まで財務省の次官を務めて来られました。財務省時代の仕事ぶりには何度も接しましたが、最近の次官の中では最も働いた方ではないでしょうか。まさに命を削って仕事をしてきたのだと思います。
 癌の再発はこの春で、骨と肝臓に転移していました。それでも7月まで役所に通い、最後まで日本の行く末を案じでいました。最後に病室でお会いしたとき、すでに死を覚悟されておられました。
「森さんはノンフィクション作家だから嘘は書けないでしょう。でも一度だけ書いてもらえませんか。香川は未練を残さず、雄々しく逝った、と」
 嘘でもなんでもありません。まさに雄々しい日本の官僚の最期でした。享年58。心よりご冥福をお祈りします。合掌
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。2021年「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」刊行予定

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