FC2ブログ

2013-08

ネット選挙の効果

 本日発売の中央公論の連載コラム「森功の社会事件簿」で参院選におけるネット選挙について考えてみました。以下の通り。

 共同通信の出口調査によれば、今度の参院選挙でネットを参考にしたと答えた有権者は、全体の一〇・二%に過ぎない。実に八六・一%が参考にしなかったと回答している。
 政党や候補者がインターネットのツールを通じて有権者に自らの政治姿勢や政策を訴える――。地方、国政を問わず初めて導入されたネット選挙は、いま一つ機能しなかったかのような報道が目立つ。予想通り、共同の出口調査で候補者のブログやツイッタ―を「参考にした」と最も多く答えたのは二十代で、二三・九%。年齢を重ねるごとにネットの参考度合いが減り、六十代にいたっては九割が「参考にしなかった」と回答している。
 ネット選挙は緒に就いたばかり、まだまだ有権者に浸透していないという指摘は的外れではないだろう。だが半面、まったく効果がなかったか、といえばそれも違う。たとえば注目の一つである東京選挙区だ。

 山本太郎や吉良佳子のネット効果は知られたところですが、自民党もネットをうまく使ったといえるでしょう。


「効果の一つは一万人の会員を擁するボランティアの自民党ネットサポーターズクラブ、もう一つがニコニコ動画中継です。サポーターズクラブには安倍さんの憲法改正をバックアップするネット右翼発言が多く、ニコ動は麻生(太郎)副総理が精通している。もともとニコ動のシステム開発に麻生さんの親族がかかわっていた経緯もあり、それだけにニコ動のメリットをよく知っているのです」(同関係者)
 言うまでもなくニコニコ動画はインターネットの動画中継サイトだが、今度の参院選では各党が積極的に活用してきた。なかでも、「ニコニコ動画の世界では、意外に、私と麻生太郎副総理は人気があるんです」と「若者・女性活躍推進フォーラム」で安倍が自ら語るほど、安倍、麻生コンビは力を入れている。麻生太郎は首相時代、趣味のマンガ本収拾をウリに秋葉原で絶大な人気を誇り、大衆性をアピールした。元はといえば、それもネットを利用した仕掛けがあったともいわれる。

 これ以上にパフォーマンス政治が横行しなければいいのですが……。
スポンサーサイト



«  | HOME |  »

プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。2021年「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」刊行予定

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する