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2022-12

五輪汚職「捜査終結」は本当か?

 前回のブログで「五輪捜査の小休止」と書いたけれど、それどころか捜査終結というのがほとんどのマスコミの報じ方です。となれば、AOKIホールディングスに始まり、マスコット製造販売のサンアローにいたるまでの贈賄5ルート、元大会組織委員会の高橋治之元理事(78)は2億円近い収賄容疑で4回逮捕され、企業側は15人が起訴されたという結末となります。つまり、ドン森喜朗元総理や元皇族の竹田恒和JOC前会長はお咎めなし、このところチラホラ浮かんできた菅義偉元首相周辺や外苑再開発、サクラタウンといった案件などもこの先話題にならなくなるということなのでしょう。
 それでいいのか、という感情論はともあれ、本当にそうでしょうか。五輪捜査でそれらの情報が浮かんできたのは事実でしょう。希望的観測を含め、まだまだ先があるように思えてならないのですが⋯⋯。
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五輪汚職弁護士「妙な取り合わせ」

 五輪汚職事件の摘発が小休止しているので余談をひとつ。
 地検特捜部に逮捕されたKADOKAWAの角川歴彦さんが会長、取締役を辞任しましたが、その角川さんの代理人になっているのが、弘中惇一郎と喜田村洋一の名コンビ。事件のキーマンと見られる竹田恒和さんの代理人が田代政弘弁護士で、いうまでもなく小沢一郎の陸山会事件で石川秘書を尋問した人。今回は協力するのでしょうか。

イトマン事件の入り口「京都新聞」創業家の乱脈経営

 昨日の新聞各紙に京都新聞グループの記事が出ていました。たとえば読売デジタル版は以下のような報道。
<京都新聞社の持ち株会社「京都新聞ホールディングス(HD)」(京都市)は21日、大株主で相談役だった白石浩子氏に対し、34年間にわたり総額19億円に上る違法な利益供与が行われていたとする第三者委員会の調査報告書を公表した。勤務実態がほとんどないのに、社長よりも高額な報酬を支払うなどしていたという。HD側は白石氏や、支出に関与した役員らに返還を求める>
 白石浩子さんといえば、創業家の英司夫人。英司氏は創業者古京さんの妾腹の子で、社長に就任すると乱脈経営を繰り返した挙句に急逝、京都新聞グループの内紛に発展して許永中グループによるKBS京都の介入、さらにイトマン事件の幕が開きました。浩子さんは亡き英司氏の未亡人としてその渦中にいた人物。懐かしい。

河井元法相夫妻買収選挙「検察」の方針転換

 かねて検察審査会で「起訴相当」判断が下されていた2019年の参院選広島選挙区で、河井克行・案里夫妻から現金を受け取った100人のうちの地元議員ら34人について、検察が公職選挙法違反(被買収)の罪で起訴しました。もっともそのなかで正式に起訴されたのは9人、残る24人は略式起訴という結末です。
 かつて検察は検察審査会が「起訴相当」の判断を下しても、再捜査の末に不起訴にし、指定弁護士が強制起訴するケースが多かったけど、このところこうした略式起訴が目立っています。それは強制起訴された場合、捜査の内幕が公判で明るみに出る恐れがあるからでしょう。略式起訴なら公判がありませんから。
 今回の場合、検察側は同じように大半を略式起訴にしました。が、政治家を辞めなかった9人だけは逮捕なしの在宅起訴。捜査は終了します。ただし裁判は開かれるわけです。そこで真相が解明されることを望みます。河井夫妻に配られた1億5000万円は誰の指示だったのか、まずはそこでしょうか。

株価操縦事件の裏に政界タニマチ

 読売オンラインによれば<資金数十万円を「75億円」と偽り、株価つり上げ…提携先の元代表取締役ら逮捕2022/02/25 15:35>とあります。
< ジャスダック上場の医療関連会社「テラ」(東京都新宿区)の株価をつり上げるために虚偽の情報を開示したとして、警視庁は25日、業務提携先の医療関連会社「セネジェニックス・ジャパン」(千代田区、破産手続き中)元代表取締役の竹森郁容疑者(50)(港区)ら男2人を金融商品取引法違反(偽計)などの疑いで逮捕した>
 とるにたらない株価操縦事件に見えますが、実は警視庁の家宅捜索先の中に、大物政界タニマチ、大樹総研があり、話題になっています。大樹総研の矢島氏といえば、芸能人を使った政界接待で一躍有名になりましたが、松下政経塾出身の議員や二階俊博さん、菅義偉前首相にいたるまで、その幅広い人脈で知られています。裏社会にも通じていると言われ、この先の捜査が気になるところです。

以下、読売記事のつづき。
<捜査関係者によると、2人は2020年10月、テラが第三者割当増資を行ってセネ社から資金調達すると発表した際に、セネ社に元手となる資金を提供する飲食店経営会社(豊島区)に75億円超の資金があるとする虚偽の情報を開示し、テラの株価をつり上げようとするなどした疑い。
 飲食店経営会社の口座には数十万円しかなかったのに、75億円超の残高があるとする書類を偽造してテラ側に示していたという。
 テラは20年4月、セネ社と新型コロナウイルス治療薬を共同開発すると発表し、100円台だった株価が一時2000円台まで上昇。薬の開発は実現せず、株価はその後600円台まで落ちたが、同10月に第三者割当増資を発表した後、一時960円まで持ち直していた。
 このコロナ治療薬の開発を巡っては、発表前後にテラ株を違法に取引したとして警視庁が今月4日、竹森容疑者の知人ら3人を同法違反(インサイダー取引)容疑で逮捕していた>

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。2021年「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」刊行予定

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